県北・相馬地方振興議員連盟研修会に参加。福島県立医科大学の新型コロナウイルス交代医薬開発プロジェクトに会場が熱くなりました。

6月26日㈯午後から、県北・相馬地方振興議員連盟研修会に参加してきました。

まず、復興副大臣・亀岡偉民氏の近況報告(写真①)を交えたあいさつの後、国土交通省東北運輸局長亀岡秀一氏(写真②)による「GoTo トラベル事業及び地域観光事業支援について」約30分の講演がありました。

昨年7月の事業開始以降12がつの全国一律の一時停止措置までの利用実績の推計、データ分析、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策、一時停止措置継続中の地域観光事業支援策について説明がありました。実績分析の中では、コロナ禍の影響で居住地の県内で利用された方が多く、「マイクロ・ツーリズム」、地域再発見型の旅行が多いことが特徴的で、「実は見過ごされていた市場」との一言もありました。

 

次に福島県立医科大学理事長・兼学長の竹之下誠一氏(写真③)が、「福島県立医科大学・復興への10年の取組み、新型コロナウイルス交代医薬開発プロジェクトについて」のテーマで講演し、続いて同医大の医療―産業トランスレーショナルリサーチ(TR)センター長の渡辺慎哉教授が、コロナ禍で世界が注目している「抗体医薬プロジェクト」について講演しました。

特に、新型コロナウイルス感染症の予防薬、治療薬、診断薬を目指した抗体の開発プロジェクトを進めており、今回のIgA抗体の医薬品化が承認されれば世界初のものとなります。

すでに福島県立医科大学では、新型コロナウイルスに対するIgG抗体(72種類)とIgA抗体(8種類)を取得しており、今後、これを活用して、➀抗体医薬品の開発 ②体外診断薬(抗原検査)の開発 ③抗体スプレー(雑貨、化粧品) ④抗体マスク(衛生用品) ⑤研究用試薬の販売などを検討しています。

今後、医療界と産業界との懸け橋となり新薬開発の多面的な支援を通じて、新たな産業を創出して福島・国際研究産業都市(イノベーション・コースト)構想への貢献を果たしていきたいと展望を説明しました。亀岡副大臣の復興庁もTRセンターの研究や企業誘致を支援する体制で、今後の福島の可能性の広がりに、ワクワクするような講演で会場が熱くなりました。

最後に、今年4月に開設された福島大学食農学類付属「発酵醸造研究所」について松田幹氏が研究方針、現在進行中または計画中のプロジェクトの研究課題について講演していただきました。有意義な情報をいろいろ入手できました。