「天空のメロン」の栽培システムを広めて新しい福島ブランドを確立し、地域農業の振興と地域創生へ。

案内されたビニールハウスに入ると、収穫時期を迎えたメロンが鈴なりでした。一株から50~60個といいますから、圧巻というか、見るだけでも感動です。

10月4日㈭、「天空のメロン」の登録商標で四季を通してのメロンの水耕栽培を手掛け注目を集めている「有限会社バイオグリーン研究所」(市内本内)を視察して、代表取締役の安川英衛氏(写真上)に話を伺ってきました。
安川社長はこれまで約40年に渡り、園芸総合プランナーとして、省エネ大賞やエコプロダクツ大賞を受賞した省エネ農業ハウスの販売設置やイチゴやシイタケの栽培システムを取り扱ってきています。

今回の天空のメロンの栽培は、根の生育に理想的な環境を作り出す「まちだ式培養槽」による水耕栽培技術と通年栽培、特に冬場の暖房コスト30%以上のコスト削減の決め手となる2重ビニールのペアハウスや栽培ステージに応じたハウス内の管理システムの工夫などよって実現しています。

収穫時期を迎えたハウスや苗を植え付けたばかりのハウス(写真2)を案内していただき、一旦、事務所に戻り、実際に穫れたメロンを試食させていただきました。安川社長としては、このメロンを使った漬物やお酒、ドレッシング、シャーベットなどの6次化商品の開発に向けて協力企業を捜しながら研究を進めているといいます。市内のそば店に協力いただいたメロンの漬物は、美味しいものでした。

実はこの日は、もう一つの目的がありました。

平成29年12月の㈶ソーシャル・ビジネス・プラットフォーム主催の第1回ソーシャル・ビジネス・アイデアコンテストで最高賞のフォーブスジャパン賞を受賞した福島高スーパーサイエンスのウナギ養殖に、安川社長が全面的に協力していることの情報を得ていて、この現場もぜひ見学させていただきたくお願いしました。ハウスの別棟に案内していただくと、大型水槽がいくつか並べられ、その一つを覗くと確かにウナギが泳いでいました。

地域にこのような協力事業者がいないと若者の研究が先に進まないことも感じました。さらに、別棟では奥様の安川専務が中心となり、多肉植物の栽培と直売を行っており、種類の多さとお手頃な価格に驚かされました。