山形大学・福島市産学官連携技術交流会に参加。

10月25日㈫午後から、福島市産業創出推進協議会・山形大学工学部・公益財団法人山形大学産業研究所の主催による「山形大学・福島市産学官連携技術交流会」に参加しました。山形大学とは今年で13回目となる企画で、今回は3人の講師による発表がありました。

dscf2453最初に、有機材料システム研究推進本部の熊木大介准教授が「新産業創出に向けた大学発ベンチャー企業の取り組み」を紹介。続いて、大学院有機材料システム研究科の森秀晴教授が「産学連携の現状紹介」、大学院理工学研究科の野田博行准教授が「ICTを活用した『おいしさの見えるか』技術の構築」のデモンストレーションを行いました。

特に、熊木氏の話の中で、電子ペーパーを電子棚札として利用し、タイムサービス時などに一気に価格を差し替えるとともに、商品の下に敷いた圧力センサーシートが商品の補充を知らせてくるなど、実用化が待たれる具体例のいくつかに興味が惹かれました。dscf2458

ポイントは、今までのシリコンを使ったデバイスと違う、印刷技術を使ったデバイスへの移行にあり、開発した特殊インクにより極薄フイルムから紙にまで超精密印刷で有機トランジスタを制作することにあります。すでに、米沢市にある「有機エレクトロニクスイノベーションセンター」や隣接する「スマート未来ハウス」を見学していたため話がスムーズに理解できました。

dscf2468最後に、森秀晴教授が「産学連携の現状紹介」山形大学のランキングにふれる中で、文科省の科学研究費補助金の研究分野別ランキング:デバイス関連化学分野では全国1位、民間からの受託研究費受入額では全国の大学の中で第5位ということでした。

なお、この最先端研究が注目を集める山形大学工学部の研究センターがある米沢市と、平成29年度中には東北中央自動車道により、福島大笹生ICと米沢ICが所要時間20分の無料の高速で結ばれます。これらを見越して、福島市は福島大笹生IC周辺に約30ヘクタールの工業団地を整備する計画で動いております。