株式会社「元気アップつちゆ」の加藤勝一社長に、再生可能エネルギーによる「産業観光の創出」を伺う

8月10日㈬、当会派と米沢市議会「一新会」、伊達市議会の安藤議長・「創志会」・「チーム志民」の合同研修会を、福島市で開催しました。今回は、平成27年、経済産業省から認定を受けた「福島市次世代エネルギーパーク計画」の中で、注目を集めている土湯温泉町の再生可能エネルギーへの取り組みについて、現地で詳細な視察を行いました。

DSCF0896当日は、土湯支所の会議室をお借りして、株式会社「元気アップつちゆ」(2012年設立)の加藤勝一社長に説明をお願いしました。「土湯温泉町は、東日本大震災と東京電力福島第一原子力発電所事故による風評被害に起因して、5旅館が廃休業してしまうなどの甚大な被害を受けました。その結果、温泉地としての規模や宿泊収容定員数も半減し、町の存続に係る状況になりました。当社は、この危機的状況から福島市土湯温泉の復興を目指すため、町内を流れる東鴉川の砂防堰堤を利用した小水力発電事業と土湯温泉源泉地の温泉熱を使ったバイナリー地熱発電を『復興の柱』として展開。再生可能エネルギーを通した新たなまちづくりと観光地づくりを目指しています」と、独立独歩の道を歩む加藤社長の力強い説明でした。

今回の再生可能エネルギー事業のために、小水力発電事業のために「つちゆ清流エナジー株式会社」を、バイナリー地熱発電のために「つちゆ温泉エナジー株式会社」という2つの“特別目的会社”を設立。昨年4月16日には小水力発電施設(140kW)を竣工、続いて昨年11月20日には土湯温泉16号源泉バイナリー発電所(400kW級)を竣工。特にバイナリ―発電は天候等の自然条件に左右されることがなく、「現在、120%稼働で順調」といいます。「今後、発電施設周辺には、再生エネルギーの体験学習施設を整備し、一般来場者が見学しやすい環境を整える一方、再生可能エネルギーの見学会や視察や各種研修会などを全国から招致し、温泉町の復興推進を目指しています。『観光』とは、その国の光を見ることだと言われます。ぜひ、全国の皆様に土湯温泉を訪れていただき、地域に芽生えた新しい『光』を見ていただきたいと切に願っております。これから3年後、どういう形になっているかを考えると、ワクワクします」と、加藤社長は笑顔で話を締めくくりました。

DSCF0931その後、電力事業・兼・まちづくり事業担当の秋山俊樹さんに、土湯温泉16号源泉バイナリー発電所の現地を案内していただきました。