木幡浩市長が市議会12月定例会議に初登壇。今後の方向性を指し示す、その「あいさつ」に注目ください。

12月14日午前10時からの市議会12月定例会議に、木幡浩市長が初登壇しました。今後の方向性を指し示す挨拶が注目されるところでしたが、インターネットの議会のライブ中継は不具合で音声が流れませんでした。議会事務局のお詫びでは、「12月14日(木曜日)開催の本会議のライブ配信(生中継)において、音声がお聞きいただけない不具合が発生いたしました。ご覧いただいた皆様には、深くお詫び申し上げます。今後、不具合のないように留意してまいります。なお、12月14日(木曜日)の本会議の録画映像は、12月19日(火曜日)の午前10時に配信を開始いたしますので、ご覧いただきますようご案内申し上げます」

今回、幅広い市民の皆さんに、新市長のあいさつに目を通してていただければとの思いから、急ぎ入力いたしました。なお、太文字と文責は二階堂です。

「本日の市議会定例会議のあたり、貴重な時間をいただきまして、私の就任のごあいさつと市政運営の所信の一端を申し上げ、市議会の皆様、並びに市民の皆様方のご理解を賜りたいと存じます。
私はこの度の市長選にあたりまして、市民の皆様のご支持をいただき、市政を担当させていただくことになりました。期待の大きさと、その重責に身が引き締まる思いですが、『これから福島市の新しい未来を築いていける』、このような『わくわく感』も湧き上がってきております。市民の皆様の期待の重さを、市政推進のエネルギーに換えて、『元気あふれる、ふくしまの新ステージ』を築いてまいります。

東日本大震災、原子力災害からの復興と人口減少社会への対応という、かってない社会的な課題に加え、福島市独自の大きな課題も山積している状況にありますが、一方で、中核市、オリンピック・パラリンピック、東北中央自動車道など、福島市が飛躍する舞台は整ってまいりました。私は、このチャンスを積極的に活用し、『開かれた市政』と『スピードと実行』、これをモットーに復興を加速し、『夢と希望が持てる新しい福島』をつくってまいります。
市民生活の向上と地域の活性化はもとより、風格ある県都として、県北、そして県全体の発展にも積極的に貢献をしてまいります。市民の皆様には、総参加で一緒に取り組んでいただきますようお願いを申し上げます。

今後の市政運営につきましては、次の三つの柱を政策目標の基本として推進してまいります。

一つ目は、『ひと・暮らしいきいきふくしま』の実現です。安全で安心で、誰もがいきいきと暮らせるまち、子どもたちには最高の環境を、女性には自分らしく生きることができる環境を、お年寄りや障がい者の皆さんにも元気に活躍できる地域、若者にはチャレンジできる地域を目指します。特に、中核市としての専門性を生かした健康づくりや、待機児童対策、そして学校改修のスピードアップに取り組んでまいります。また、災害、あるいは放射線からの安全安心のために、除染廃棄物の搬出の促進や地域防災力の強化にも取り組んでまいります。

二つ目は、『産業・まちに活力ふくしま』の実現です。福島市には、日本一のくだものをはじめ、魅力的なものがたくさんあります。これらを生かし、福島らしい地域の活性化を図ってまいります。儲かる農業の確立、中小企業の振興という個別分野の対策はもとより、農業・工業・商業、観光業、まちづくり、これらの垣根を超えた連携を進め、ヒト・モノ・カネの地域内循環を高めることで、地域経済の活性化を推進いたします。東北自動車道と東北中央自動車道が合流するという利点も生かして、福島らしい産業の誘致・集積や観光の振興に取り組んでまいります。また、オリンピック・パラリンピックを契機に、スポーツイベントや合宿の誘致など、スポーツのまちづくりも推進いたします。

三つ目は、『風格ある県都ふくしま』の実現です。県都にふさわしい都市機能や環境整備を進めるとともに、近隣市町村と共に成長する連携中枢都市圏構想を推進し、風格ある県都をつくってまいります。とりわけ、県都の顔である福島駅周辺の中心市街地については、県北全域の活性化と人口定住の拠点となるよう、新たな視点で賑わいと活力の創出に取り組んでまいります。

以上の政策を、次の二つの市政運営方針で推進いたします。

一つ目は、『開かれた市政』です。市民の皆様への情報開示と対話によるコミュニケーションを大事にして、その思いを政策に反映させてまいります。そして、市民の『ちから』と市役所の『ちから』、これらを統合して、市民総参加のオールふくしまで、市政を推進いたします。

二つ目は、『スピードと実行』です。政策効果を出すべき時期・目標、これらをしっかりと見定めて十分効果が発揮できるよう、スピード感を持って取り組みます。そして、前例のないことでも必要なことは思い切ってチャレンジしてまいりたいと考えております。
私がこれまでつちかわせていただいた行政経験や国・県との太いパイプを活用いたしまして、国・県ともしっかりと連携を図りながら、政策を確実かつスピーディーに実行いたします。この『開かれた市政』と『スピードと実行』によりまして、目に見えて市政が動き出したと市民の皆様に実感していただけるように、全力で取り組んでまいります。

福島市は、今年、市政施行百十周年を迎えました。輝かしい歴史と実績があります。そして、来年はトリプル1(ワン)の百十一周年、この一並びの記念すべき年に、中核市としての第一歩を踏み出します。中核市元年を契機として、私たち市民が愛するこの県都ふくしまを、私たちにとってかけがえのない、正に無二のまちとして、大きく発展・飛躍できるよう、市民の皆様、議会の皆様と心一つに取り組んでまいりたいと思いますのでご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。」
(2017年12月14日 太文字・文責/二階堂)