所管事務調査「有害鳥獣被害による農作物被害に関する調査」の参考人招致を実施しました。

1月19日、経済民生常任委員会を開催し、所管事務調査「有害鳥獣による農作物被害対策に関する調査」の下に、市役所908会議室でお二人の参考人招致を実施しました。

午前中は、福島県猟友会福島支部の磯邉秀雄支部長(写真上)に、➀猟友会(福島市鳥獣被害対策実施隊“実施隊”)の概要について②猟友会(実施隊)の現状と課題について伺いました。

午後からは、福島大学食農学類准教授で福島市鳥獣被害対策協議会アドバイザーも務める望月翔太氏に、➀本市の現状と課題について②今後行うべき課題について伺いました。

磯邉支部長からは、「本来、猟友会は狩猟を楽しむ会であった訳ですが、原発事故以来一変して、行政よりの依頼等もあり、『福島市鳥獣被害対策実施隊“実施隊”』を編成し、1年中、有害鳥獣捕獲活動を実施することとなり、それに伴い、いろいろなリスク、負担増も発生しておりますが、それらを含め今後の有害鳥獣捕獲対策への課題、提案、要望等」を伺いました。

具体的には、イノシシの捕獲頭数、事故のリスクや経費負担増、捕獲隊員の確保、イノシシ等の処分方法、行政への要望として休耕地整備や河川敷・堤防の整備、罠の補強依頼、大口径ライフル銃(スラッグ弾)用射撃場の整備が挙げられました。

午後からの望月翔太准教授(写真下)からは、他自治体の成功・失敗事例を交えて捕獲対策、防除対策、出没対策、錯誤捕獲、ICTの活用、近隣自治体との連携、行政の役割、住民が行うべき対策について説明いただきました。

特に、望月参考人の話で印象に残ったのは、➀福島県のイノシシについては捕獲の管理体制が杜撰でレベルが低いので早急に見直しが必要なこと(昨年から指標を用いたモニタリングを始めた)、②福島市のニホンザル対策の組みについては「市内30群は多すぎで専門職員を増員した方が良い」、③ICTの活用は費用対効果も考えて、④猟友会依存の捕獲体制は10年後崩壊する。「公共事業として」、「倫理観の高い、専門従事者を市内に5名程度持つ体制強化を今から構築する」、そして、⑥「住民が実施する対策として、集落環境診断」を挙げられました。

まとめとして、望月参考人からは福島市の課題と今後の取組みとして4点、特出しをしていただきました。

一番印象に残ったのは、県のモデル議業として3年間行ってきた「集落環境診断」(県内6カ所、福島市は湯野地区)についてです。今後、実施件数を市内のそれぞれの被害地域に増やすことで、地域で状況共有する中で課題解決を図っていくことが、今もっとも実効性のある処方箋となるのではないかと思いました。また、今後、放射線の影響の低下に伴う、イノシシ肉のジビエ利用についても、この間の状況を大きく変えていく要因として注視していく必要があることを確認しました。