5月13日㈮、「福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)」と「福島ロボットテストフィールド」を会派視察で伺いました。

5月13日㈮、午前中に視察で訪れた「福島水素エネルギー研究フィールド(FH2R)」は、浪江町に2020年2月末に完成しました。国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)、東芝エネルギーシステムズ(株)、東北電力(株)、岩谷産業(株)が、2018年から福島県で建設を進めてきた、再生可能エネルギーを利用した世界最大級となる水素製造施設です。

今回は、浪江町役場の産業振興課新エネルギー推進係長の小林直樹さんに施設内を案内していただきました。

このFH2Rでは、18万m2の敷地内に設置した20MWの太陽光発電の電力を用いて、世界最大級となる10MWの水素製造装置で水の電気分解を行い、毎時1,200ノルマル立方メートルの水素を製造し、貯蔵・供給しています。水素の製造・貯蔵は、水素需要予測システムによる市場の水素需要予測に基づいて行います。また、電力系統側制御システムによる電力系統の調整ニーズにあわせて、水素製造装置の水素製造量を調節することにより、電力系統の需給バランス調整を行います。この水素の製造・貯蔵と電力系統の需給バランス調整の最適な組み合わせを、蓄電池を用いることなく水素エネルギー運用システムにより実現することが、今回の実証運用の最大の課題と伺いました。

このFH2Rで製造した水素は、主に圧縮水素トレーラーやカードルを使って輸送し、福島県内などの需要先へ供給しています。小林係長の話では、輸送時は200気圧以下での定めがあり、水素ステーションで700気圧にあげて充填するとのことです。水素ステーションが経営的に黒字化するためには、乗用車タイプの10~15倍充填するダンプなどの大型車両約70台の定期的な利用が必要ということです。現状は、大型車両の場合は充填するのに50分から1時間かかるのが課題で、現在、高速充填の実証研究の施設を建設中でした。

 

午後から訪れた南相馬市復興工業団地内にある「福島ロボットテストフィールド」は、福島イノベーション・コースト構想に基づき、福島県が整備した研究開発拠点です。東西約1,000m、南北約500mの敷地が広がり、ここでは物流、インフラ点検、大規模災害などに活用が期待される無人航空機、災害対応ロボット、自動運転ロボット、水中探査ロボットといった陸・海・空のフィールドロボットを主対象に、実際の使用環境を拠点内で再現しながら研究開発、実証試験、性能評価、操縦訓練を行うことができます。今回は、公益財団法人福島イノベーション・コースト構想推進機構の福島ロボットテストフィールド事業部部長の本宮幸治さんに施設内を案内していただきました。

お昼は「道の駅なみえ」で、見学・昼食でした。まず事務所を伺いました。かっての CJ編集室時代の同僚スタッフで、現在は「道の駅なみえ」の企画・広報を務める山崎篤只さんに突然の挨拶。快くイメージアップキャラクターの「うけどん」と、記念撮影に応じていただきました。お元気そうで何よりです。お昼は、「フードテラスかなで」で、「なみえ焼そば+とりから丼ミニ(1,200円)」をいただきました。