二ツ小屋隧道保存会主催の「萬世大路事業誌」復刻記念事業・「萬世大路等の保全と利活用を考える」に参加してきました。

2月22日㈫、二ツ小屋隧道(ずいどう:トンネル)保存会主催の「萬世大路事業誌」復刻記念事業・「萬世大路等の保全と利活用を考える」に参加してきました。

福島県文化財保護審議会委員の守谷早苗氏(守谷先生)の基調講演と、同氏はじめ6名の参加者によるパネルディスカッションの2部構成でした。

基調講演では、東栗子トンネルから二ツ小屋隧道までの道を、長年にわたり現地調査してきた守谷先生が、「このフィールド一帯を丸ごと新しい形の博物館にしよう」と提案。この学びの場に、「教える人と学ぶ人をつくり」、それを「教育旅行という形でつくれないか」と締めくくりました。この土木遺産を廃墟として朽ちさせてはいけないという徒ならぬ使命感が感じられ、会場の参加者に熱く語りかけました。今後、国の登録有形文化財を目指すべきとの方向性を示されて、今後の進め方についての青写真は、すでにご自身がお持ちであることを、後のディスカッションの中で触れられました。

2部のパネルディスカッションでは、荒川ミュージアム評議員の伊藤登氏をコーディネーターに、福島とかかわりのあるパネリスト5名と、アドバイザーとして福島河川国道事務所の福島陽介所長が参加されました。特に、福島で培われてきた荒川ミュージアムでの経験を活かしつつ、それぞれのパネラーの知見と福島愛によって、今回のテーマを多方面から分析、検証することができたのではないかと思います。

これからの流れを考える時、守谷早苗先生の熱い思いを軸に、パネラーのみなさんの知見と福島愛を「萬世大路等の保全と利活用」に合流させて、より確実性を高めて多くのみなさんの協力を得ながら一歩一歩進んでいくことができればと思います。