視察3日目は、武雄市図書館。指定管理者制度採用でサービス拡充と行革を実現。「行政で出来なければ民間の力を借りて」という柔軟さ。

2月2日は視察最終日で、佐賀県の武雄市図書館を視察しました。

ここには、訪れた人をワクワクさせる空間がありました。😊コーヒーと本が一緒に楽しむことができる図書館。😊雑誌を買うことができる図書館。😊365日年中無休、朝9時から夜9時までの開館している図書館。😊ポスター、チラシはベタベタ張らないデジタルサイネージの図書館。😊120席コンセント付きでパソコンが使える図書館。😊20万冊の知と出会える図書館。😊市民の生活を豊かにする図書館、など。

この日は、海外から観光で訪れたグループにも出会いました。九州の旅行案内では、今やインバウンド向けの観光スポットとしても紹介されています。

武雄市図書館は2000年10月に歴史資料館と共にオープンした後、「新図書館構想」の下に2013年4月にリニューアルオープンしました。「市民の生活をより豊かにする図書館」をコンセプトに、便利で役に立つ図書館を目指しています。図書館像として、➀いつでも利用できる図書館➁居心地のいい図書館➂体験できる図書館を掲げました。さらに、当初は「9つの市民価値」を掲げて、指定管理者制度により、サービス拡充と行革を実現することを目指しました。

ポイントとなった指定管理者制度による図書館づくりは、当時の市長のリーダーシップの下、「行政で出来なければ民間の力を借りて」という柔軟なもの。構想段階から民間と連携しつつ、住民意見を尊重したものでした。

当時評判だった「代官山蔦屋書店(つたや)」運営するカルチャー・コンビニエンス・クラブ(CCC)と企画・運営に関する提携については、当時の樋渡啓祐市長とCCCの増田宗昭社長のトップ同士の話で提携合意の道筋ができたといいます。平成25年5月の基本合意の締結、議会での審議、同年8月の指定管理に係る協定書締結、11月からリニューアル改修工事、翌年4月のリニューアルオープンと一気に進みます。

今回、説明していただいた溝上正勝館長の話では、「通常3年かかるところを1年かからずに進めることができた」のは、市長のリーダーシップにあったといいます。

次に、指定管理者制度導入後の実績、1期目5年間と2期目5年間の指定管理料の考え方について数値で説明いただきました。

最後に、目指す図書館像の柱の一つとして、提案型図書館としての講座、ワークショップなど多彩なイベントを開催。図書館が学びを通した賑わいづくりをして、地域の文化・知識のレベルアップに寄与したいといいます。様々なライフスタイルの提案を通じて住民生活充実への道筋を、ピラミッド型にまとめた図を提示されました。その後、館内を視察しました。