庭塚地区を潤す農業用水の取水点、高湯の烏川堰周辺を地元水利組合の皆さんに同行して視察してきました。

10月3日㈬9時30分からお昼まで約2時間半、庭塚東南部水利組合の役員の皆さんに案内いただき、天戸川と須川との間の地域を潤してきた用水の整備の現状について、今回は特に烏川堰(写真上)の周辺を視察してきました。

 

取水口は、高湯温泉のダム公園を少し登った所にありました。ダム公園の付帯工事で取水口を整備していただいたとのことです。ここから少し下った所に烏川堰(からすがわぜき)があり、本格的な取水はここから始まります。

 

山肌を縫うように走る県道・高湯街道の崖の上または途中から崖下をつかず離れず下っていくのです。麓まで下ると、この庭塚地域を広く潤します。全長約10キロの行程になります。

 

今回は、流路管理の難しい高湯地区に限って、藪に分けいって水路の路肩が崩れ土嚢を積んだ応急処置で何とか持ちこたえている箇所や、この間の台風等の影響で水路が詰まり、下を走る高湯街道にまで水が流れ落ちている箇所(写真3・4)のゴミを上げながら、藪をかき分けてかなりハードなコースで問題個所を案内していただきました。

 

 

管理は地元の庭塚地区の水利組合でしつつも、インフラの脆弱さには厳しいものがあります。当初からの土側溝のままの箇所、吾妻町時代に整備されたというコンクリートで整備された箇所、県道工事や吾妻高原牧場を作る際の道路法面工事の際に県や市の協力で一部限定的にU字溝等が入れられた箇所、がけ崩れが発生し急遽、金属製のU字溝の現物提供を受け水利組合総出で復旧工事した箇所、工事業者に対応していただいた箇所などをパッチワーク的に繋ぎ合わせた状態です。

 

玉子湯から下った吾妻高原牧場入口との間の部分などは、がけ崩れで水路が流され、土嚢を積んで応急処置されている箇所等もあり、本格的な補修工事をしなければ土砂災害が発生して下を走る高湯街道にも被害を及ぼすことが危惧されます。

 

今回の視察した区間だけでも、4,5か所(上記写真)は応急処置の土嚢をU字溝などに入れ替えるなど、早急な対策が必要であることを実感しました。今後、地域からも吾妻地区の自治振興協議会に要望を挙げていただき、市や県にも問題個所をきちんと伝えて災害発生を未然に防いでいかなければなりません。