烏川関(からすがわぜき)水路の土台の崩落個所2カ所の現地調査を行いました。

4月10日午後から、庭塚東南部水利組合の役員3名に案内していただき、烏川関(からすがわぜき)水路の土台の崩落個所2カ所の現地調査を行いました。

この用水は、天戸川と須川との間の庭塚地域の田畑を潤してきました。山肌を縫うように走る県道・高湯街道の崖の上または途中から崖下をつかず離れず流れ下っていくのです。麓まで下ると、この地域を広く潤します。全長約10キロの行程になります。

取水口は、高湯温泉のダム公園を少し登った所にあります。以前、ダム公園の付帯工事で取水口を整備していただいたとのことです。ここから少し下った所に烏川堰(からすがわせき)があり、本格的な取水はここから始まります。

以前、2018年10月にも2時間半ほど、庭塚東南部水利組合の役員の皆さんに案内いただき、藪をかき分けながら現地調査を行いました。管理は地元の庭塚地区の水利組合でしていましたが、インフラの脆弱さには厳しいものがありました。当初からの土側溝のままの箇所、吾妻町時代に整備されたというコンクリートで整備された箇所、県道工事や吾妻高原牧場を作る際の道路法面工事の際に県や市の協力で一部限定的にU字溝等が入れられた箇所、がけ崩れが発生し急遽、金属製のU字溝の現物提供を受け水利組合総出で復旧工事した箇所、工事業者に対応していただいた箇所などをパッチワーク的に繋ぎ合わせた状態です。

がけ崩れで水路が流され、土嚢を積んで応急処置されている箇所等もあり、本格的な補修工事をしなければ土砂災害が発生して下を走る高湯街道にも被害を及ぼすことが危惧されました。この時に視察した区間だけでも、4,5か所は応急処置の土嚢をU字溝などに入れ替えるなど、早急な対策が必要であることを実感しました。

その後、2019年11月に庭塚東南部水利組合の11名の皆さんにより、市から提供いただいた金属製のU字溝を2カ所にはめ込む修繕工事が行われました。

今回、春の堰普請の折に、この修繕した2カ所の土台部分が崩れて、U字溝部分が浮いているのが発見されました。流れが寸断されかねない危険な状況でした。提供されたU字溝が10センチほど川幅より狭く、接続箇所に落ち葉等のゴミなどが引っかかり、その部分から越水して土台部分を崩したことが疑われました。

4月12日に、農林整備課を伺い、写真を見ながら説明して今後の対応をお願いしました。水田に水を張る時期に水路が決壊したら大変ですので急を要することをお話しました。4月25日、農林整備課の担当の方が現地調査に来ていただける旨の連絡が、庭塚東南部水利組合の佐藤組合長さんからありました。