2019年12月9日登壇した12月定例会議・ 一般質問の読み原稿です。

「はい! 議長、25番。」
おはようございます。真結の会、二階堂武文です。

はじめに、10月の台風19号による被害にあわれた皆様に改めてお見舞いを申し上げます。近年、地球温暖化等ために自然災害が激甚化しており、発生の頻度を含めて、今までの想定が見直しを迫られております。10月16日に台風19号による被害現場の一つ、飯坂町の小川の医王寺橋東側を会派で視察しました。護岸が大きくえぐられ、首の皮1枚、あと1,2mで堤防の決壊を免れた現場では、危機感を持ちました。ここが抜けていたら、福島市の被害はさらに相当拡大したものと思われました。
河川に堆積した土砂や生い茂る樹木、山間部では谷間を流れ下って来る鉄砲水。従来から指摘されてきた危険箇所に対して、被害の未然防止を図るため、先手、先手で対策の手を打っていく必要性を強く感じました。また、自主防災組織の在り方では隣近所の人命第一に、身近なところで動ける小回りの利く実際的な組織づくりが大切と感じました。
台風19号が残した教訓と課題に、正面から向き合っていくことをお誓いし、今回は最近、地域の皆様から寄せられたご意見等を踏まえて、私の質問に入ります。まず、

1.高湯温泉の観光振興について、です。
高湯温泉の独自の取り組みは、温泉を中心にした地域づくりに結び付けていて、共同浴場をはじめ温泉街の宿すべてで「100%源泉かけ流し」で提供。昨年は、環境省主催の「温泉総選挙2018」で「健康増進部門1位」を受賞し、同じく「じゃらん温泉地満足度ランキング」でも第1位を受賞しています。
そこで、質問です。
(1)高湯温泉入り込み客数の動向について
①昨年と20年前の1998年との宿泊施設数について、その推移を背景まで含めて伺う。
(当局答弁)
②同様に日帰り休憩数について、その推移を背景まで含めて伺う。
(当局答弁)
③同様に宿泊客数について、その推移を背景まで含めて伺う。
(当局答弁)
9月5日高湯温泉の花月ハイランドホテルで、22年春に完成予定という大型宿泊施設新築工事の「ご近所様説明会」が開かれました。報道、関係者の話では、今回は、吾妻高原ゴルフクラブ跡地にリゾート型の高級旅館が計画され、新築の温泉宿は県内では数十年ぶり、高湯では50年ぶりと伺いました。
2)50年ぶりに新たに建設される大型の宿泊施設について
①収容数について総室数・総収容人数について市で把握している内容を伺う。
(当局答弁)
②産業・まちに活力ふくしまを掲げ、温泉の魅力向上・満足度アップを掲げる福島市にとって今回の大型宿泊施設建設をどうとらえているのか見解を伺う。
(当局答弁)
過日、高湯温泉観光協会で伺いました。今回の大型宿泊施設は、高湯温泉旅館協同組合にも入会して、地域観光の底上げに協力していただけるということで歓迎しておりますとのことです。
「東北の草津」とも呼ばれ、源泉100%かけ流しの白濁の湯は、福島市にとって宝物であることに感謝して、次の質問に移ります。

2.地域住民総ぐるみの健康づくり「健都ふくしま創造事業」について
(1)各地区の健都ふくしま創造事業推進委員会の動きについて
今年の7月、私の地元に「吾妻地区健都ふくしま創造推進会」が発足しました。トップバッターということで新聞でも大きく取り上げられました。「ふくしま健康づくりプラン2018」に基づき、健康寿命を延伸し、すべての住民が健やかに暮らせる地区の実現を目指し、住民総ぐるみで健康づくりを推進するために設置されました。質問です。
①現在の各地区の健都ふくしま創造事業推進委員会等の設立に向けた動きについて概要を伺う。
(当局答弁)
吾妻地区では血圧高値者、収縮期血圧140以上または拡張期血圧90以上の割合が毎年市内で上位を占めており、平成30年度においては残念ながら1位となりました。塩分チェックシートで調べた結果でも、「摂取量多め・かなり多め」を合わせて約40%の割合でした。質問です。
②吾妻地区健都ふくしま創造推進会の活動における福島市政出前講座「生活習慣病予防のための減塩作戦」の取組み状況を伺う。
(当局答弁)
この健康講座参加者の女性の方から、要望をいただきました。毎年実施している国保特定検診の尿検査の項目の中に、新たに塩分摂取量を調べて欲しいということでした。
現在の尿検査では、従来からの糖、たんぱく、潜血に加えて、福島市医師会からの要望があって、今年度から審査項目に尿酸を追加したばかりと伺いました。
そこで、質問です。
③減塩作戦の成果を「見える化」することで、参加者のモチベ―ションをアップし、②の「生活習慣病予防のための減塩作戦」の運動の継続を促すために、まずは国保特定検診の尿の検査項目の中に塩分摂取量を追加することが有効と思われるが見解を伺う。
(当局答弁)

次に、
(2)中高年のメンタル・ヘルスについて
大分前ですが、偶然耳にした、NHKのカーラジオからの話です。
今は懐かしいクイズ番組となりましたが、「クイズダービー」の人気者だった漫画家・はらたいらさんは、49歳ころから原因不明の病気に悩まされ、眩暈や集中力低下を訴え、仕事の連載を減らし、闘病生活に入りました。原因がつかめず、いくつかの病院を回ったそうです。ある時、ご婦人との対談でのこと。「あれ、はらさん、それ更年期障害ですよ」言われ、ご自身、はじめて腑に落ち、それから気が楽になったたといいます。
はらさんの更年期障害による一連の経緯は、著書「はらたいらのジタバタ男の更年期」や「男も『更年期』がわかると楽になる」などに詳しいですし、また経験を生かし、晩年は男性更年期障害の講演も行いました。
これまで女性特有の病気と考えられていた「更年期障害」は男性にもあります。
男性ホルモンの低下が始まる40歳以降は、どの年代でも起こる可能性があります。男性が更年期障害になると、心身に症状が現れます。心の症状には、興味や意欲の喪失、眠れない、イライラ、不安、憂うつなどがあります。一方、体の症状には、関節痛、筋肉痛、発汗、ほてり、疲れやすい、肥満、頻尿、性機能の低下などがあります。
心の症状のなかには、うつ病と共通するものがありますが、うつ病では痩せることが多いのに対して、更年期障害では太るのが特徴です。男性ホルモンには、肥満を抑える作用があるため、低下すると、食事や運動量など生活習慣が変わらないのに、太りやすくなります。質問です。
①「男性の更年期障害」について、健都ふくしまの創造を進める本市ではどのようにとらえているのか伺う。
(当局答弁)次に、
②「ふくしまし健康づくりプラン2018」に、①「男性の更年期障害」の件はどのように触れられているのか伺う。
(当局答弁)
この場にいらっしゃる皆さんの中にも、口には出せずとも、この真っただ中で悩んでいる方がいるかもしれません。
他人に相談できずに、更年期障害をそれとは知らず、今まで経験したことのない体調不良、症状に悩む50代の課長さんの一例です。
「部下の方から課長最近体調がよくないようですがと、率直に心配され、上司からは最近体調がよくないようだが大丈夫かと背中をたたかれ、家へ帰れば最近の体調を心配した奥さんから冗談のつもりの一言。『子どもはまだ大学生なんだから、今からリタイヤされたら困りますよ』と。
ご主人の深刻さが周囲に理解されない場合、職場や家庭への先々の不安が増し、うつ病の発症や、時には絶望の淵に追い込まれるお父さんもでてくるかもしれません」
今春、3月に策定された『福島市自殺対策計画』を読ませていただきました。特に気になった所は、平成28年までの5年間の福島市内の有職者の自殺者88人を職業別にみると、被雇用者・勤め人が74人で84%。「年齢階級は、40~59歳の有職者男性が32人と多く、女性に比べ働き盛りの男性への自殺者が多い傾向」で、本市においては、「男女とも同居の方の自殺死亡率が高い傾向」とあります。この背景の一つに、今回取り上げさせていただいた、男性の更年期障害に対する社会の理解が進んでいないことがあるのではないかと気づかされましたが、いかがでしょうか。
社会的な理解が深まれば、本人たちも、はらさんの言葉を借りると「気が楽になり」、絶望の淵に追い込まれないで済むと思います。
そこで質問です。
③今春3月策定された『福島市自殺対策計画』において、①の問題(男子の更年期障害)をどうとらえているのか見解を伺う。
(当局答弁)
この「対策計画」書の初めの木幡市長のあいさつで、「自殺に追い込まれる背景には、精神保健上の問題だけではなく、様々な社会的な要因が影響していることから、自殺を防ぐには、保険、医療、福祉、教育、労働などの関連する施策と有機的に連携を図り包括的な支援として取り組むことが必要」と述べられてあります。よろしくお願いしまして、次の質問に移ります。

 

3.福島市立図書館本館の再整備等について
(1)「福島市立図書館本館の再整備に向けた検討報告書」について
①11月に市立図書館再整備検討委員会から提出された「検討報告書」においてまとめられた「候補地の適地検討結果」について伺う。
(当局答弁)
【再質問】この「検討報告書」を受けて、市としての今後の進め方について伺う。
(当局答弁)
②新しい図書館本館のコンセプトとして、民間活力との連携による「『カフェ』などのくつろぎ・集客機能」について触れられているが、ここでの「集客機能」と図書館利用との関連性について伺う。
(当局答弁)
2)福島市立図書館本館の再整備を見据えた「市立図書館概要」における「資料収集方針」と「図書寄贈受付要綱」の見直しについて
今年上映された「キングダム」という映画をご存知でしょうか。
紀元前245年、中国春秋戦国時代を舞台にした原泰久(はら やすひさ)氏のベストセラー漫画を、監督/佐藤信介、主演/山崎賢人(やまざき けんと)で実写映画化したものです。
この映画を観た近所の60代の主婦の方から、原泰久氏(はら やすひさ)の原作の漫画を読みたくなって図書館へ行ったら、「図書館だから漫画は置きません」といわれてしまい、「図書館に漫画を置かないという時代認識は違うのではないか」と違和感をお持ちになり、相談がありました。そのポイントは、「国のクールジャパン戦略もあり、図書館としても漫画やアニメを一つのジャンルとして位置づける必要があるのではないか」ということでした。
話を伺い、私も図書館に行って窓口の司書の方に伺いました。そこで思いましたのは、この件は福島市立図書館本館の再整備に合わせて、見直すべき課題を含むとともに、新しい福島市立図書館本館の魅力付としても考えることができるかも?しれないということです。そこで、質問いたします。
①福島市立図書館の漫画・コミック本についての位置づけを伺う。
(当局答弁)
私事ですが、大学へ進学した娘・息子の部屋の書棚に、コミック本がシリーズで飾ってあります。ふた昔前は、書棚に並んでいたのは文庫本だった気がします。これも小遣いが自由に使える若い方なら自分の部屋に集めることができそうですが、今回のように年配の方にはそうはいかないのが、昨今の現実かと思います。そこで質問ですが、
②福島市立図書館本館の再整備に絡めて、気軽な「くつろぎ・集客機能」として、例えば対象を絞り込んだ中高年(の方)にも足を運んでいただけるコミック本コーナーを新設することに対して見解を伺う。
(当局答弁)
11月下旬、図書司書の方に伺いました。購入図書については、毎週金曜日に開催される選書委員会で、市民の皆さんからのリクエストも踏まえて、選書基準に基づいて決めているとのことです。図書購入費は減少傾向にあり、余裕がない悲しい状況ですとの話でした。そこで質問です。
③今年度の新聞・雑誌を除く図書購入費は年間2,100万円余りと伺ったが、限られた予算を考えた場合、「図書寄贈受付要綱」を見直し、期間を限定するなど工夫を凝らして各家庭に眠っている蔵書の寄贈を促す施策も、資源の再利用の観点からも検討すべきと考えるが見解を伺う。
(当局答弁)
この件については、以前、私も地方出版社で地域の書店経営者の皆様には大変お世話になりました。書籍文化を守られてきた地域の書店の皆様とも、一緒に考えなければならない点もあります。検討を要する課題であることを確認して次に移ります。大項目の4になります。

4、「福島市の豊かな自然と魅力ある景観を次世代に守り継ぐための太陽光発電施設の設置に関するガイドライン」策定について
今年7月3日に開催された吾妻地区自治振の協議会テーマとして、吾妻地区町内会連合会長でもある庭塚 区長会会長から、「先達山太陽光発電所」計画をめぐる「安全対策について」の発言がありました。
要約しますと、「この開発にあたり、造成の方法、安全対策、貯留施設の容量及び下流域への影響などに大きな不安や課題があり、‥‥地元住民の安全安心を守るため市当局も注意深く監視していただくとともに、積極的に開発業者と地元住民との連携・調整を実施し、より良い方向に指導をお願いします」という内容でした。
この不安の声を踏まえ、木幡市長からは、環境影響評価に絡んで「県知事に対して、本県が有する豊かな自然は、市民にとってかけがえのない財産であり、次世代に守り継ぐべき大切な宝である。当該事業が周辺の自然環境や生態系に修復不可能な影響を与えることが予見される場合、事業の実施は容認しかねる」との市長意見を添えて提出した旨の発言をいただきました。
この7月3日の明確な意思を示す発言が、今回のガイドラインにつながるものと受け止めております。そこで質問です。
①ガイドライン整備後に期待される効果について、策定の目的を含めて伺う。
(当局答弁)次に、
②本年10月下旬の本市環境審議会において、「ガイドライン」としての制度設計が最適となったと伺ったが、その場で議論されたポイントについて伺う。
(当局答弁)次に
③「ガイドライン」策定の周知について、既に設置済みの事業者への対応も含めて伺う。
(当局答弁)
原発災害に苦しめられて来た当市にとっては、原発依存からの脱却と温暖化対策を両立させるには、CO2を出さない再生可能エネルギーの拡大が切実です。そのためにも、景観や自然環境、安心安全な生活環境との調和を図るため、事業者の皆様にはこのガイドラインの遵守を徹底していただくこと、同時に地域住民側もガイドラインへの理解を深めていくことの大切さを確認して、最後の質問に移ります。

 

5.除雪について
(1)道路除雪について、です。
昨年12月30日は強い冬型の気圧配置が続いた影響で、県内各地で大雪になり、福島市では前日から降雪が続き、30日午前8時時点の積雪が42センチを記録しました。
私が住む庭坂地域でも、庭坂小学校周辺が大体55センチぐらいから、ちょっと山手のほうになりますと六、七十センチぐらい積もった大雪で、除雪車の手配を求めるSOSの電話が何本も入りました。
冬型の気圧配置が強まると、福島市の気象は、市の西側の山沿いを中心に大雪になます。12月、1月の雪につきましては、米沢方面の雪が松川渓谷を抜け、まるで松川をベルトコンベヤーのようにして福島盆地に流れ込んでくる感じです。昨年暮れの大雪は、これを裏付けるものでした。松川流域の積雪が多くて、そこから離れるに従い極端に積雪が少なくなっていきました。
これとは対照的に、2月、3月の南岸低気圧による湿った重たい春先の雪は、市内全域に被害を及ぼします。
2014年2月15・16日の50センチを超える大雪による被害は、数多く発生。重たい湿った雪によりカーポートの屋根の倒壊、道路が通行できない箇所が続出しました。
この時は道路除雪が済んでクルマが通れても、道路わきの雪の塊が障害となり双方向の通行ができないバスの運行がストップ。地元では1週間経っても見通しがたたず、高校生が福島から庭坂まで歩いて帰ってきたとか、通院にタクシーを使わざるを得ず費用負担が大変とか、お困りの声をいろいろいただきました。地域のバスが再開できたのが大雪から約10日後の午後でした。質問です。
①昨年度の道路除雪の実施状況(月ごとの出動日数)について、課題を含めて伺う。
(当局答弁)次に、
②今シーズンの除雪体制について伺う。
(当局答弁)次に、
2)福島市小型除雪機械貸出し制度の見直しについて
平成20年度からスタートしました福島市小型除雪機械貸し出し制度でしたが、今年3月定例会議での私の質問に対する質問で、木幡市長からも「さまざまな見直しの必要性」について答弁をいただきました。スピード感をもって、今回の見直しをいただけたものと思っております。そこで質問ですが、

①制度見直しに先立ち実施された「小型除雪機械貸出制度に伴うアンケート調査」から見えてきた改善要望について伺う。
(当局答弁)
追加質問】只今の答弁ありがとうございます。このアンケートには貸出の項目以外に、各町内会での除雪機を持ちたいとかの意識調査の項目はありましたか。
(当局答弁)
ありがとうございました。最後の質問になりますが、
②今回の新しい小型除雪機の貸出制度の改善点について伺う。
(当局答弁)
平成29年3月定例会議での私の質問で、「小型除雪機械貸し出し制度とは別に、自分自身で除雪が困難な高齢者のお宅や集会所の周辺など、町内会が冬場の地域活動を応援する立場から、町内会保有の小型除雪機械の購入補助などの市からの支援も必要と考え質問いたしました。
当時の市民安全部長の答弁では、「町内会をはじめとする地域の皆様による除雪の活動は、共助の取り組みとして非常に重要なものと認識をしております。町内会等が組織的に行う地域内の除雪活動への支援として、ご提案いただきました小型除雪機械購入への助成については、他市の先行事例などを庁内関係各課と連携の上、調査研究をしてまいります。あわせまして、現在実施している地域コミュニティー支援事業での支援対象にすることについても検討をしてまいります」と前向きなものでした。
あれから3年。今回、「小型除雪機械貸出し制度」の見直しがされ、残された課題として、地域における除雪の共助の取組み支援の検討をよろしくお願いいたしまして、私の質問を終えます。ありがとうございました。