2月5日に会派の視察で、長崎駅周辺再整備事業などについて伺いました。
はじめに、長崎市役所で資料を基に話を伺い、その後、長崎駅周辺に移動して現地視察をしました。
1.長崎駅周辺再整備事業(概要)について伺いました。まず、大きな3つの事業①長崎駅周辺土地区画整理事業、②JR長崎本線連続立体交差事業、③九州新幹線西九州ルート(武雄温泉~長崎)が相互に関連しながら、長崎の陸の玄関口としての再整備を進めていることを説明いただきました。
①長崎駅周辺土地区画整理事業は、事業主体が長崎市で、事業費約173億円の内訳は国費57億円、市費47億円、保留地処分金69億円です。駅西側の整備として長崎県庁長崎警察署(令和2年3月開設)、JR新駅ビル「アミュプラザ長崎新館」(令和5年11月開業) 、「出島メッセ長崎(コンベンションホール、会議室)写真③」・「ヒルトン長崎」・「NBC長崎放送(令和3年11月開業)」がほぼ完了して、現在は東口駅前広場・多目的広場などの面的整備中で、令和7年度工事完成予定です。
②JR長崎本線連続立体交差事業は、事業主体が長崎県で事業費は約529億円で、令和2年3月に在来線高架化。事業区間は約2.5キロで、4つの踏切が除却されました。
③九州新幹線西九州ルート(武雄温泉~長崎)は、事業主体が国で事業費が約6,197億円で令和4年9月23日に開業しました。なお、武雄温泉~新鳥栖は建設のめどが立っていないとのことです。
2.まちづくりの特徴について伺いました。
①駅舎・駅前広場のデザイン調整(体制)について
長崎駅舎、駅前広場、街路などは、専門家や行政で組織する会議体でデザイン調整を行い、整備を行っています。ガラススクリーンによる長崎駅舎のデザインでは駅前広場から新幹線が見える仕掛けや、明るく開放的なホーム空間、膜屋根(写真④)や照明による夜景への貢献などとなっています。
②気運醸成(ワークショップ) 、市民への周知について
まちづくりシンポジウム)長崎駅周辺におけるまちづくりの取り組みを市民に広く知っていただくとともに、駅前広場が魅力的で利用しやすく、愛される場所となるよう、市民と一緒に考えていくことを目的にワークショップを開催。さらには、高架工事現場見学会や新幹線駅舎見学会を実施するとともに、市広報誌(広報ながさき令和4年3月号)や市ホームページ(YouTubeの活用) 令和3年6月掲載されました。
3.最後に長崎駅周辺での大型事業・長崎スタジアムシティプロジェクトについて伺いました。
これは、2024.10.14 グランドオープン予定のサッカースタジアムを中心としたホテル・オフィス・商業施設などのシティプロジェクトで総事業費・約880億円です。施工者は株式会社ジャパネットホールディングスで、国・県・市による行政が支援する構図です。「優良建築物等整備事業」として、国・県・市からの補助額が約54億円の支援を受けています。補助理由として、「新たな楽しみの場や雇用の創出が、都市の魅力向上と人口流失の抑制や交流人口の拡大につながること」が説明されました。さらに、国土交通大臣による「民間都市再生事業計画」認定、スポーツ庁及び産業通産省による「多様な世代が集う交流拠点としてのスタジアム・アリーナ」選定、さらには固定資産税・都市計画税・不動産取得税の減免の支援があったことの説明がありました。