町庭坂の富山集会所で「第2回ニホンザルによる果樹被害対策の座談会」に参加しました。

11月27日㈫夜6時から、町庭坂の富山集会所で「第2回ニホンザルによる果樹被害対策の座談会」が開かれ、地域の果樹農家と地元猟友会、市農業振興室の担当者と市有害鳥獣被害対策協議会の専門委員の方など15名が、最近の有害鳥獣の出没状況と被害状況、対策等について意見交換を行いました。前日、地元の果樹生産者からお誘いをいただき同席しました。

まず、今年7月14日に開催された第1回目以降の取り組みについて、市農業振興室が同地区の圃場で実験的に行った電気柵の設置と刈り払いにより被害が約3分の1に減ったことが報告されました。市有害鳥獣被害対策協議会の専門委員からは、発信器を付けたサルを使っての群れの調査とメールによる配信(通称“サルメール”)の状況について、群れの状況や生態について説明がありました。(サルの平均寿命は25年で、隔年出産で個体数減の原因は夏冬の餓死によるものが多いということです。)

地域の実情に詳しい農業委員の方からは、①捕獲檻と猟友会の協力で捕獲圧を強めること②冬場、収穫物がない時でも追い払いは継続する。サルメールは必要③最近は日中でもイノシシを見るようになったので、イノシシの専門委員を当地区にも配置して欲しい(冬対策で電気柵を外したので自由に動き回っている状況)との意見が出されました。

地元猟友会の方は、①会としては通年で捕獲できるので連絡いただければ直ぐ動きます②サルの場合、なぜイノシシみたいに捕獲報奨金が出ていないのか質問がありました。そして、「生産者は自分の所は自分で守る」を基本にしつつも、繁忙期とか超えた分は“実施隊”へというように、生産者と“実施隊”と市の連携を良くしてほしいしとの要望が出されました。

来年、桃の収穫時期前にこのような会合の場を持つことを確認して終了となりました。

【資料】平成29年時市内に生息するニホンザルは、市北部から西南部の中山間 地域に44群、約1,693頭が確認されており、そのうち被害を発生させているのは31群、1,158頭である。被害は、モモやオウトウの新芽の時期(6月上旬)から、リンゴの収穫期(12月下旬)までの長期にわたり、中山間地域では耕作放棄の一因となっている。 ニホンザルによる被害が集中する果樹は、本市農業の主翼を担う基幹作物であり、単価も高いことなどから、被害額を押し上げている。「福島市鳥獣被害防止計画」から)