「令和7年度 防災・伝承セミナーin福島 ― 震災時における建設業の活動を振り返る」に参加しました。
2月4日㈬、福島市内のテルサホールで開催された「令和7年度 防災・伝承セミナーin福島 ― 震災時における建設業の活動を振り返る」に参加しました。
冒頭、内堀雅雄知事がビデオで登場して、「東日本大震災、原発事故から、まもなく15年。学び・備え・伝えていくことが重要」と開会あいさつ。
続いて、福島県土木部長の矢澤敏幸氏が、「東日本大震災、原発事故からの復興」をテーマに基調講演を行いました(写真1)。
発災当時の資機材や重機、燃料の確保などの対応状況から、陸上自衛隊や国土交通省、各地の建設企業など関係機関との連携による応急対応など(写真2)、当時の資料を基に生々しく報告いただきました。
特に優先的対応事項として、①避難・物資輸送路の確保(道路・港湾・空港)②仮設住宅建設をはじめ住宅確保 ③生活環境確保(流域下水道の応急復旧・公共下水道の復旧支援)を上げ、当時を振り返り時系列で詳細に説明いただきました。切迫感のある県庁内の動きが伝わってきました。
次に、施工の円滑化ということで、「福島県復旧・復興連絡協議会」を設置し、建設業関係団体から出た意見を反映した入札制の手続き等の簡素化など、県や国の対策についても紹介されました。
災害復旧工事の県内全体の進捗(写真3)については、①復興・創生を支援する道路整備 ②津波被災地の復興 ③原子力災害による避難者の住宅確保の3点について状況を報告いただきました。
さらに、昨年12月に国より「福島復興再生基本方針」が改訂されたことに伴い、今年度内に知事により「福島県復興再生計画」が改訂されて、第3期復興・創生期間内に実施する事業内容を盛り込むということで、その目的と内容について説明いただきました。
終わりに、今年は第3期復興・創生期間が始まる年であり、「今後も、激甚化・頻発化する自然災害や老朽化するインフラへの対応など、県民生活と地域経済を支える取り組みを進めていく必要があり、その役割を最前線で担う建設業に対する期待はますます大きなものになっており、一層のご支援、ご協力を」と、会場に詰め掛けた建設業関係者の皆さんに呼び掛けて、基調報告を締めくくりました。
続いて活動報告に移り、一般財団法人3.11伝承ロード推進機構の原田吉信氏(写真4)が、建設業の活躍が「中々メディアに取り上げられていない。残念な思い」とし、震災の映像アーカイブから2本の紹介がありました。1本目は孤立した地元の被災地に自ら決断してライフラインを開通させた宮城県の武山工業の記録、続いて大津波警報発令中にがれきに埋もれた国道45号の早期啓開を行った岩手県の刈屋建設の記録です。自衛隊などの救援隊の通り道を切り開くため、ご遺体が隠れているかもしれない倒壊現場で重機を動かすオペレーターの苦痛と昼夜を問わずの突貫工事、自分の家族や親せきの安否確認もままならない中で作業をする建設業の皆さん、その指揮を執る上司の皆さん、短い上映でしたがハンカチが離せませんでした。

最後に、「福島県における東日本大震災の対応~地震、津波、原子力災害の中で苦悩した建設業~」をテーマに、パネルディスカッション(写真5)がありました。パネリストは、県内の建設業関係者3名と県土木部企画課長の4名。まとめとして、コーディネーターの日大工学部の岩城一郎教授は、「東日本大震災時に国交省東北整備局が実施した『くしの歯作戦』の成功は、建設業の矜持。国民の理解に向けて発信していかなければならない」と締めくくりました。









