越冬王秋ナシの‟ナシ棒″で、春の花見山に新しい名物誕生⁈

この間の一般質問で取り上げてきました越冬王秋ナシは、恐竜の卵のような形をしていて、とてもみずみずしく、歯触りは柔らかで、甘みにやさしい酸味が加わり、さっぱりとした上品な甘さです。収穫時期は10月下旬から11月上旬ですが、非常に貯蔵性が高いので冷蔵庫で時間をかけて完熟・保存させ、桜の季節まで美味しく食べられます。4月の汗ばむ季節、百花繚乱の花見山に感動した後で、冷蔵庫で冷やしたみずみずしい王秋ナシの美味しさは、感動的です。
平成27年の春、初めて花見山で越冬王秋ナシを1個300円で150㎏を販売し、平成28年も継続されました。同時に、この間には福島市観光コンベンション協会により試食会も2回開催され、参加者からは「舌触りが良く味が濃くて、おいしい」と評判でした。将来、商品管理を徹底してブランドイメージを確立できた暁には、初夏の贈答用に保冷剤付き・箱入りの大玉1個が千円でも売れるのではないかと期待を膨らませるとともに、後継者不足に悩むナシ生産農家にとっても福島の観光にとっても、春に出荷する極上のナシ王秋は救世主となりうるのではないかと、期待が膨らみます。
ところが、です。平成29年春は、越冬完熟させた王秋ナシの傷みが例年より早く、花見山での取り組みができませんでした。現在、福島県農業総合センター果樹研究所の協力により、王秋ナシの長期保存・品質管理についての実験データ取っていただいているところです。越冬保存する場合に完熟前の収穫時期が保存期間に影響することが有力になっています(ここでは、福島県の今まで以上の協力・支援がポイントです)。
一方、担当する主任研究員の國分計恵子氏との話の中で、商品はもったとしても、花見山での販売の場合、①プレハブ小屋での売り場環境②珍しくて購入された方が自宅まで持ち帰るまでの商品の状況を考えると、やはり、王秋ナシを丸ごと販売するには現状では無理があるが、カットフルーツなら面白いのではないかということになりました。ちょうど花見山では、一夜漬けのキュウリの一本差しが人気ということなので、越冬王秋ナシもこの手でワイルドに串刺しで割り込むことができるのはないかと確信しました。

あれから、1年。来年の花見山での取り組みを考え、このままでは越冬王秋ナシへの期待感がしぼんでしまうという危機感をもち、行動に出ることにしました。まず、9月定例会議中に最大会派真政会12名と、議長・副議長計14名に、お昼にみんなが弁当を食べている隙に、ナシ串を14セット作成。王秋ナシはまだなので幸水ナシの串刺しの試食に協力していただきました。
続いて、10月3日昼には松谷治夫農政部長はじめ農政部のみなさんに趣旨を説明し、あきづきナシを使った試食にご協力いただきました(写真)。‟10分間プレゼンテーション”です。同時に6次化に向けたアイデア等も披露させていただきました。
翌々日の10月5日の昼には、同様に若月勉商工観光部長はじめスタッフの皆さんに、花見山観光など交流人口拡大の面から、ご協力をいただきました。
さらには5日後の10月10日には、水口和栄専務理事はじめ福島コンベンション協会の5名のみなさまに、あきづきナシと南水なしを使った試食に協力をしていただき、率直な感想を寄せていただきました。まだハードルはいろいろありますが、明るい見通しを得ることができ、感謝いたします。

※なお、写真撮影につきましてはご協力いただき、ありがとうございました。