春日部市の「ふれあいキューブ」、「水戸市民会館」、宇都宮駅前の「ライトキューブ宇都宮」を会派視察で伺いました。

 10月9日㈬は、会派の視察で埼玉県春日部市の東部地域振興ふれあい拠点施設「ふれあいキューブ」(写真①・②)を伺いました。この施設は「都市の森の創造」をコンセプトに、埼玉県と春日部市共同による産業の振興と地域住民の活動・交流を促進するための複合拠点施設として、平成23年10月にオープンしました。1階にある多目的ホールは、埼玉県東部地域としては最大規模の約1,000㎡のフラットなスペースで、大規模なイベントから小規模なイベントまでフレキシブルに対応する三分割可能なホール構成です。講演会、式典会、パーティ、展示やプロレスなどのイベントなど、多様な催し物に利用されてきました。

今回の視察では、埼玉県が管理する施設部分の指定管理者㈱コンベンションリンケージの村松一夫館長、遠藤健インキュベーションマネージャーから、オープン14年目になる現状について貴重なお話を伺いました。

「今年度の稼働率の目標は80%でしたが、これまで半年間の状況から83,4%で落ち着くかと思われます」「コンベンション中心でと思っていたが、そうではなかった。14年間経って施設の利用が高まってきた。多目的ホールの使い方は、お客様の方が見つけてくれます。地域密着でいろんなニーズ、ステークホルダーに対応できる」と伺いました。館内を案内していただく中で、多目的ホールの可動間仕切りや客席を手動で管理して大幅なコストダウンができていること、さらには福島市が東北新幹線の停車駅であることの可能性も指摘いただきました。春日部市の経験から学べることが、これからの福島市駅東口再開発のコンベンション計画にも多くあることを実感しました。

 

翌10月10日㈭は、令和5年7月にオープンした水戸市の水戸市民会館(写真③・④)を視察しました。東日本大震災で被災した市民会館を同市泉町1丁目北地区に移転し、道路を挟み隣接する水戸芸術館、京成百貨店と一体的な水戸市の中心的な賑わいの拠点になっています。4階建ての施設は、2000席の大ホール・482席の中ホール、会議室・展示室等で構成され、やぐら状の木組みが特徴の広場やラウンジも備えており、日常利用も可能な気軽に立ち寄れる施設です。

注目されたのは、市として水戸市民会館を含めて4大プロジェクトを推進する中で、財政に関して厳しい市民の意見もあったことから、市長として「将来世代に大きな負担を残さない」、健全な財政運営を市民に理解いただくために、「みと財政安心ビジョン(令和4~8年度財政計画)」を示しました。今回の新市民会館事業の実質的な市の負担額を明示し、市長の説明動画やほぼ月1回開催された特別委員会で説明等を行ったとか。

また、「ECT方式」を採用して、実施計画段階から施工予定者(竹中工務店)をプロポーザルにより選定してその経験や技術力を設計に反映。発注側として発注後の増額リスクの低減、受注者側として工事未発注の段階から資材の調達や人員配置の調整が可能となることを伺いました。

最終日10月11日㈮は、宇都宮駅前のライトキューブ宇都宮(写真⑤)でした。東京と約50分のJR宇都宮駅に直結したアクセス抜群な4階建ての会議施設です。最大で大小全17室、収容人数は数十名から2000名まで、学会や企業会議、小規模展示会、各種イベントなど幅広い利用がされています。

注目されたのは、厨房施設なしで、約30社のケイタリング事業者から弁当から2000人規模の会議まで持ち込みで対応。アルコールもOKとのことです。宇都宮餃子会とも契約し、隣接する駅前のテントで餃子を焼いて提供もしているといいます。