磐梯吾妻スカイラインの火山ガス計測による通行止めについて質問をいただきました

DSCF6024DSCF60395月2日、地元の猟友会の集まりで、吾妻山麓でクマの生態調査に長年かかわってきた丹野さんから、今回の磐梯吾妻スカイラインの火山ガス計測による通行止めについて、観測場所などに関する質問をいただきました。まず、道路を管理する福島県土木部道路管理課と密接に連絡を取り合う福島市危機管理室から詳しく話を聴取しました。

経緯は、有料道路時代から4月29日まで1日3回観測し火山ガス濃度を記録してきましたが、4月30日から1日5回観測に変えました。観測地点も、5月1日から4か所から7か所に増やしました。今までの「霜降り地区」3か所・「浄土平」に加えて、「カモシカ沢」・「うさぎ平」・「雪の回廊」(地図の黄緑部分)を加えた訳です。そして、4月30日、地図上②高湯ゲートから12.8キロ地点において厚労省の基準に基づく硫化水素の許容濃度10ppmを超え、磐梯吾妻スカイラインの道路管理マニュアルに基づき通行止めが実施されました。

スカイラインが再開通されたのは4日午前10時でした。危機管理室長の説明では、「気象台の方の話として、『朝の内は晴れると放射冷却で地熱が低く上昇気流が起きず、無風になりがち。特に、霜降り地区は地形的要因でガスがたまりやすかった。火山活動が活発化されたということではない』と、火山活動との関連付けはしませんでした」とのこと。なお、8日午後、担当の県庁土木部道路管理課の担当者の吉田主幹に電話で確認に際、高濃度が観測された地点は、地元では通称「キツネ地獄」と呼ばれ、以前から硫化水素濃度が高い危険個所をあることは知られている旨をお伝えしました。

5月12日午後、県庁に土木部道路管理課・磯松課長を訪ね、この間の経緯と再開通に当たっての対応を直接伺いました。安全対策については、今回ガスを検知した区間は、「クルマの窓を閉めて駐停車しないで通過を呼びかける看板」を新たに40枚設置。今後については、5月下旬に専門家の意見をいただきながら、安全対策を講じつつ適切な判断になるよう考えているとのことです。(文責/二階堂)