会派の行政視察で宮崎市へ。「みやざき動物愛護センター」を動物愛護の先進的な取り組みを伺いました。

10月16日(月)、会派の行政視察で宮崎市「みやざき動物愛護センター」を訪れました。宮崎市は、平成10年に中核市に移行しましたが、長年、市は犬の収容施設を持っておらず、県の施設を借用していました。

平成25年の動物愛護法改正があり、以前から動物愛護思想の普及啓発や動物愛護環境の向上を図る必要に迫られていたこともあり、県と市合同で合同プロジェクトを開始。今年春に「みやざき動物愛護センター」を都市公園「市原地区ふれあい広場」にオープンさせました。建設費は、5億800万円(備品購入費は除く)。
センター内には、県と市が個別に施設を持ち(写真中で2は市の部屋、1は県です)、それぞれからセンター長はじめ獣医職などが派遣されています。特色は、①市と県での共同設置②毎週日曜日に譲渡会を開催(100人ほど来客)③地域猫活動に登録された猫は、センターの獣医師が不妊去勢手術を行う(無料)などです。

センターができたことによるメリットは、①収容能力の拡大により収容期間が延長でき譲渡率の増加、殺処分率が減少②治療設備の充実による負傷動物の死亡率の減少③地域猫の不妊去勢手術による猫苦情の減少④動物愛護教室などによる適正飼養の普及啓発の拡充のほか、ボランティアの活用、災害時にペットの救護施設になるなどが挙げられました。

今後の課題として出されたのは、①適正飼養の普及啓発②地域猫活動の推進(※)③ボランティアとの協働④譲渡不適合犬猫の矯正などです。

多目的スペースでの説明の後、2班に分かれてセンター内を案内いただきました。空間除菌消臭のため「スーパー次亜水」を活用。犬猫ごとに分けられた観察室や療養室、診察室・手術室、譲渡室などを見て回りました。迷子になった犬猫、捨てられたかわいらしい子犬や子猫がいるとともに、一人暮らしのお年寄りが飼育できなくなった老犬など‟境遇“も様々です。獣医職が市・県合わせて9名。ここまでコストをかけての対応に、問題の深刻さと動物愛護の意識の高まりを感じました。
※「地域猫活動の推進」については、資料をいただいてきました。町内会等での対応についてのものです。関心のある方はお問い合わせください。