福島市議会議員 二階堂武文オフィシャルホームページ

平成24年 9月定例会,09月11日-03号

○議長(粕谷悦功) 休憩前に引き続き会議を開きます。
7番二階堂武文議員。

◆7番(二階堂武文) 議長、7番。

○議長(粕谷悦功) 7番。
【7番(二階堂武文)登壇】

◆7番(二階堂武文) 真政会の二階堂武文です。9月定例会にあたり、真政会の一員として質問いたします。
まず最初に、先週の土曜日に社団法人日本PTA全国協議会の第44回東北ブロック研究大会が酒田・飽海大会ということで開催されまして、私も初めて市P連の皆様にご指導いただきながら参加してまいりました。築こう笑顔溢れる未来を育もう公益の心をつなごう家庭・学校・地域をというテーマで、積極的な分科会等で議論が交わされて、大変勉強になりました。実は来年ですが、第45回東北ブロック研究大会福島大会ということで、福島市で開催されることになります。9月7日、8日、土、日になりますが、パルセいいざかほかで開催される予定になっておりまして、既に事務局が動き出したということを聞いてまいりました。酒田市の場合ですと、約2,000人の関係者の皆さんが一堂に会して、さまざまなPTA活動をめぐる今日的な課題について熱く議論を交わしたということになります。1年後、今度福島に東北の皆さんをお招きしての大会ということになります。私は、PTA活動は始まったばかりで、教わることが多いのですが、ここにいらっしゃる皆様のご協力で、1年後の大会の成功にご協力いただければと改めて思っております。
それでは、まず最初に、一言御礼を申し上げてから質問に入っていきたいと思います。この夏開催されましたロンドンオリンピックにおいて、地元福島市町庭坂出身の加藤和選手が、競泳女子200メートル個人メドレーで準決勝進出を果たし、大震災と原発事故から希望ある復興に向けて動き出した福島の人たちに元気と夢を与えてくれました。市長をはじめ議員の皆様、多くの市民の皆様のご声援に改めて地元を代表して感謝を申し上げます。9月下旬には、地元応援団主催の報告会が予定されています。大分前になりますが、加藤選手が学んだ庭坂小学校のプールのオープン式典で、当時のPTA会長さんが、このプールからオリンピック選手が育つことを願われました。その夢が、この夏にかなったわけです。地元福島で、加藤選手に続けとオリンピックへの夢を持った子供たちが、たくましく成長してくれることを願うばかりです。
さて、質問に移ります。本市では、今回の東京電力福島第一原子力発電所の事故がもたらした放射性物質による汚染の除去にあたって、一日も早く市民の不安を解消するため、市民と協働で除染活動に取り組む共通の指針として、福島市ふるさと除染実施計画〈第2版〉を策定、この計画に基づき地域の仮置き場やホットスポットの選定を行うことを目的とした地域除染等対策委員会を設置し、地域の除染を進めることとしたわけです。6月だったかと思います。
質問に移ります。市内各18地区での除染等対策委員会の立ち上げ状況についてお伺いいたします。

◎政策推進部長(冨田光) 議長、政策推進部長。

○議長(粕谷悦功) 政策推進部長。

◎政策推進部長(冨田光) お答えします。
福島市ふるさと除染実施計画に基づき8月10日までに全支所管内と中央地区の東、西地区を合わせた市内全域計18カ所に地域除染等対策委員会を設置していただいております。

◆7番(二階堂武文) 議長、7番。

○議長(粕谷悦功) 7番。

◆7番(二階堂武文) 次に、各地区から放射線総合対策課に提出されたホットスポット候補地、早急に除染を希望する箇所の、現時点での数についてお伺いいたします。

◎政策推進部長(冨田光) 議長、政策推進部長。

○議長(粕谷悦功) 政策推進部長。

◎政策推進部長(冨田光) お答えします。
各地域除染等対策委員会から提出のあったホットスポット候補地は、7月末で12カ所、8月末では17カ所の計29カ所であります。

◆7番(二階堂武文) 議長、7番。

○議長(粕谷悦功) 7番。

◆7番(二階堂武文) その中から市の災害対策本部会議において候補地の妥当性について決定されたホットスポットの数についてお伺いいたします。

◎政策推進部長(冨田光) 議長、政策推進部長。

○議長(粕谷悦功) 政策推進部長。

◎政策推進部長(冨田光) お答えします。
ホットスポット候補地の29カ所のうち7月31日に12カ所、8月28日に17カ所をホットスポット除染実施箇所として災害対策本部で決定をしております。

◆7番(二階堂武文) 議長、7番。

○議長(粕谷悦功) 7番。

◆7番(二階堂武文) そうしますと、地域から上がってきたもの全て、今のところ29カ所ということになりますね、決定されたと。

◎政策推進部長(冨田光) 議長、政策推進部長。

○議長(粕谷悦功) 政策推進部長。

◎政策推進部長(冨田光) はい。そのとおりであります。

◆7番(二階堂武文) 議長、7番。

○議長(粕谷悦功) 7番。

◆7番(二階堂武文) ここで改めまして、ホットスポットの選定基準についてお伺いいたします。

◎政策推進部長(冨田光) 議長、政策推進部長。

○議長(粕谷悦功) 政策推進部長。

◎政策推進部長(冨田光) お答えします。
選定基準については、既に面的な除染が完了した地域及び除染を実施している地域を除きまして、通学路、学童及び乳幼児が集まる施設、地域の人々が多く集まる施設等及び周辺箇所とし、地域除染等対策委員会において重要と判断された箇所を優先的に候補地とすることとしております。

◆7番(二階堂武文) 議長、7番。

○議長(粕谷悦功) 7番。

◆7番(二階堂武文) 次に移ります。
各地区から現地調査の依頼が上がっている仮置き場、または仮々置き場の件数を踏まえつつ、現状についてお伺いいたします。

◎政策推進部長(冨田光) 議長、政策推進部長。

○議長(粕谷悦功) 政策推進部長。

◎政策推進部長(冨田光) お答えします。
現在、以前からの依頼案件の4件に加え、各地域除染等対策委員会の設置後、委員会から続々新たな協議案件が上がってきております。現在当初の4件について、地形及び地盤等の調査を実施中でありますが、追加の箇所についても、順次調査を進めてまいります。
今後調査結果をもとに、仮置き場及び仮々置き場としての可否を踏まえ、地域除染等対策委員会及び関係者と協議していきたいと考えております。

◆7番(二階堂武文) 議長、7番。

○議長(粕谷悦功) 7番。

◆7番(二階堂武文) ただいまの件についてですが、どれぐらい追加箇所として上がってきているのか、お伺いできますか。

◎政策推進部長(冨田光) 議長、政策推進部長。

○議長(粕谷悦功) 政策推進部長。

◎政策推進部長(冨田光) 現在のところ、事前の報告等もございますので、正確に何カ所ということは申し上げられませんけれども、複数の地域除染等対策委員会のほうから上がってきておることは事実でございます。

◆7番(二階堂武文) 議長、7番。

○議長(粕谷悦功) 7番。

◆7番(二階堂武文) 次に移ります。
各地区の除染等対策委員会の今後の進め方についてお伺いします。

◎市長(瀬戸孝則) 議長、市長。

○議長(粕谷悦功) 市長。

◎市長(瀬戸孝則) お答えいたします。
各地域の除染等対策委員会におきましては、仮置き場、仮々置き場の選定や地域のホットスポットの選定などを地域の皆様と協働で進めていただいております。本市の除染をスムーズに進めるにあたって重要な組織であると考えております。
今後におきましても、市として積極的な情報提供と説明に努め、同委員会の協力を得て、市民協働により着実でスピード感を持って除染を推進してまいりたいと考えております。

◆7番(二階堂武文) 議長、7番。

○議長(粕谷悦功) 7番。

◆7番(二階堂武文) ただいまの件について、ちょっとお伺いします。
私も町内の役員を務めさせていただいていまして、吾妻地区の委員会に議員としても出てはおるのですが、地区でアンケートを町会長さんに実施しまして、ホットスポット等挙げていただいたりしているのですが、町内会長さんによって受けとめ方というか、温度差が大分ありまして、ただ、委員会の役員の皆さんに聞きますと、走りながら、この動きを徹底していくというような方向性を伺いました。その場合、私、今の質問なのですが、次年度以降について、この除染等対策委員会、どのように考えられているのか、お伺いします。

◎市長(瀬戸孝則) 議長、市長。

○議長(粕谷悦功) 市長。

◎市長(瀬戸孝則) 除染につきましては、スピード感を持って、協力を得ながら、地域の皆さんと進めてまいります。ただ、ご承知のように、市民との協働による除染対策につきましては、私は今後も続けていかなければならない対策の一つであるというふうに今考えられるわけでございまして、中間貯蔵施設ができるとか、早急に仮置き場ができるというようなことは、ちょっと今は考えにくい状態でございますので、今後とも地域の皆さんとの協働でもって協力を得ながら、できるところからスピード感を持って進めていくということでございます。

◆7番(二階堂武文) 議長、7番。

○議長(粕谷悦功) 7番。

◆7番(二階堂武文) どうもありがとうございます。
次の質問に移ります。老朽空き家対策についてです。この夏、ある町内会長さんから相談を受けました。ひとり暮らしのおばあちゃんが亡くなってから大分たち、廃屋化した空き家に夏休みに町内会の外から子供たちがやってきて、中に入り遊んでいると。隣2軒が、ともにおばあちゃんのひとり暮らしで、火をつけられたらどうすっぺと不安で駐在さんに相談したら、おれの管轄ではないと言われ、困っていると。相続された息子さんたちは県外に住んでいて、町内会長さんの電話にきちんと対応していただけないとのことでした。その後、この件は、消防本部に相談して対応していただきました。ありがとうございました。核家族化と高齢化の波が空き家問題にも及んでいます。先々月の7月26日、会派の行政視察において空き家対策の先進的取り組みをしている北海道の滝川市を訪ねました。担当部局のくらし支援課の方に、ことし4月から施行した滝川市空き家等の適正管理に関する条例の詳細なる説明を聞くとともに、意見を交換し、関係資料をいただいてまいりました。
さて、本市における空き家対策について伺ってまいります。一括管理する部局がないということなので、それぞれの担当部署においてお伺いいたします。質問いたします。細目1、老朽家屋の対応について現状をお伺いします。

◎都市政策部長(佐藤祐一) 議長、都市政策部長。

○議長(粕谷悦功) 都市政策部長。

◎都市政策部長(佐藤祐一) お答えいたします。
老朽危険家屋につきましては、まずは所有者等において適正な維持管理が行われるべきものと考えております。老朽空き家が増加いたしますと、防災、防犯並びに衛生や景観などの面から地域の居住環境やまちづくりにも悪影響を及ぼすことが懸念されますので、建築基準法に基づきまして、適正な維持管理と利活用が図られるよう所有者等に対する助言や指導を行っているところでございます。今後におきましても、関係機関と連携いたしまして、空き家対策に取り組み、安全で安心なまちづくりに努めてまいります。

◆7番(二階堂武文) 議長、7番。

○議長(粕谷悦功) 7番。

◆7番(二階堂武文) 次に、火災のおそれがある放置家屋についてお伺いします。

◎消防長(高木信雄) 議長、消防長。

○議長(粕谷悦功) 消防長。

◎消防長(高木信雄) お答えいたします。
消防本部では、毎年春と秋の火災予防運動期間に空き家調査を行い、火災の危険性があると判断した場合には、条例に基づきまして適正な管理を行うよう所有者等に対し、助言や指導を行っているところであります。

◆7番(二階堂武文) 議長、7番。

○議長(粕谷悦功) 7番。

◆7番(二階堂武文) 次に、ごみの放置、犯罪のおそれがある放置家屋の現状についてお伺いいたします。

◎環境部長(菊池稔) 議長、環境部長。

○議長(粕谷悦功) 環境部長。

◎環境部長(菊池稔) お答えいたします。
現在のところ、対応すべき老朽空き家に伴うごみの放置や散乱に係る具体的な相談等の事例はございませんが、空き家の周辺にごみが放置されているような場合には、不法投棄という観点から清掃指導員による現地調査を実施し、該当される町内会や各地区に配置しております環境衛生パトロール員とともに対応について協議を行うこととしてございます。
残りの答弁につきましては、市民部長より答弁をいたします。

◎市民部長(髙村一彦) 議長、市民部長。

○議長(粕谷悦功) 市民部長。

◎市民部長(髙村一彦) お答えいたします。
犯罪のおそれのある放置家屋について、市民の方から相談があった場合には、警察や地元関係団体等に連絡をいたしまして、必要に応じ、警察署や地区防犯協会と連携を図りながら、パトロール等の対策を講じてまいります。
この質問に対する答弁は以上です。

◆7番(二階堂武文) 議長、7番。

○議長(粕谷悦功) 7番。

◆7番(二階堂武文) このほかに地域の問題として、市民から空き家に対して相談があるか、お伺いいたします。

◎市民部長(髙村一彦) 議長、市民部長。

○議長(粕谷悦功) 市民部長。

◎市民部長(髙村一彦) お答えいたします。
空き家などの敷地内の害虫、庭木、雑草などの苦情や防火、防犯等の問題で、所有者等がだれか知りたい、所有者は知っているが、適切な維持管理がなされていないなどの電話相談が年間で8件程度ございます。

◆7番(二階堂武文) 議長、7番。

○議長(粕谷悦功) 7番。

◆7番(二階堂武文) ありがとうございます。これは意見になりますが、ことし4月、全国紙に載った記事の一部です。総務省によると、全国の空き家は2008年で757万戸に上り、10年間で180万戸ふえた。こうした空き家の急増で積雪による崩壊や放火が各地で発生、廃屋に大量のごみが捨てられたり、美観を損ねたりするなどの問題を起こしている。だが、国の対策は進んでいない。建築基準法に著しく保安上危険な建物について所有者への撤去命令や代執行の規定があるものの、危険の範囲があいまいで、手順も具体的に示されていないのが実情で、条例化に踏み切る自治体が多い。ここ2年弱で31自治体が空き家対策条例を制定していると紙面で報じておりました。
条例制定は、身近な相談の引き受け手となる市町村が、空き家の適正管理の法的根拠を求めた結果です。行政に対して所有者に適切な管理をするよう助言、指導や勧告、命令をする権限を与えます。従わない場合は氏名を公表、自治体によっては強制的な取り壊しなども可能にする代執行の条文を入れたところもあります。条例ができたことで、空き家の近隣住民は声を上げるきっかけとなり、所有者は放置しにくくなったといいます。今回、当会派で行政視察を行った滝川市の場合も、条例には指導、助言及び勧告、命令、立入調査、公表、行政代執行まで明記されています。
さて、質問いたします。今後の空き家対策条例制定についてのご見解をお伺いします。

◎都市政策部長(佐藤祐一) 議長、都市政策部長。

○議長(粕谷悦功) 都市政策部長。

◎都市政策部長(佐藤祐一) お答えいたします。
空き家は、あくまでも個人の財産でありますことから、今後空き家対策条例の制定につきましては、本市における空き家等の実態の把握、法的課題等の整理、また他市の条例施行の効果や必要性を見きわめまして、慎重に検討してまいりたいと考えております。

◆7番(二階堂武文) 議長、7番。

○議長(粕谷悦功) 7番。

◆7番(二階堂武文) 次に、今回空き家対策について調べる中で、住宅用地に対する課税標準の特例措置が、価値をなくした老朽家屋の取り壊しを阻んでいる一因とも聞きましたが、国の税制上の優遇措置の改善についてご見解をお伺いいたします。

◎財務部長(鈴木智久) 議長、財務部長。

○議長(粕谷悦功) 財務部長。

◎財務部長(鈴木智久) お答えします。
住宅用地に対する課税標準の特例措置につきましては、地方税法第349条の3の2で、居住の用に供する家屋が建っている土地につきまして、住宅用地の課税標準となるべき価格を200平方メートルまでは6分の1、200平方メートルを超える住宅用地は3分の1の額とする特例措置が適用されております。これは昭和48年度から続く制度でございます。
老朽化した居住のための建物の取り壊しをすれば、この特例措置が適用除外となりまして、本来の課税となりますので、今までより固定資産税は増額となりますが、税制上は、これから住宅、アパート等の居住のための建物の建築を希望されている方及び現在この特例を受けている納税者、この中にはそもそも取り壊し費用が賄えない、あるいは権利関係が複雑であるなど、さまざまな事情によりまして、老朽住宅等の取り壊しができない方々も含まれておりまして、有効な優遇措置であると考えております。老朽家屋を特定して特例措置を見直すことは困難であると考えております。

◆7番(二階堂武文) 議長、7番。

○議長(粕谷悦功) 7番。

◆7番(二階堂武文) ありがとうございます。
次の質問に移ります。福島市公共交通活性化基本計画についてです。私が住む庭坂地区の皆様と懇談するとき、福島市が希望ある復興に取り組む中で、私たちの地区が、どう貢献できるかを話すようにしております。庭坂の持つ利点を最大限生かし、限りある予算と限りある時間の中で、スピード感を持って、これからの福島の発展に寄与することが、今痛切に求められると思っているからです。
その持ち味の一つが、地球環境問題への対応を考えた交通インフラです。市内においては、自然環境も比較的恵まれているJR奥羽本線の庭坂駅周辺は、本数は限られておりますが、福島駅まで電車で8分という利便性が大きな魅力です。さらに、市の西部地域は比較的放射線量が低いということもあり、現在も地区内の数カ所で宅地分譲の動きがあり、建築のつち音が響いております。市街化区域にありながら、住宅地と果樹園や畑が隣り合わせで、互いに気遣いつつ、共存しております。
さて、ことし3月に制定されました福島市公共交通活性化基本計画は、福島市総合計画基本構想や福島市総合計画前期基本計画などに位置づけられた将来都市像の実現のため、環境負荷の低減やまちのにぎわい形成などに向け、本市の公共交通に関する考え方と主要な施策をまとめたものです。今後少子化の進展や超高齢化社会への対応に向け、私たちの日常生活において公共交通が担う役割の重要性が増していますと述べた後で、福島市の公共交通の現状を分析しております。
そこで、質問です。この中で市内を運行する鉄道各線、JR東北線、阿武隈急行線、福島交通飯坂線の最近10年間の路線別、駅別の乗車人員の推移が紹介されておりますが、JR奥羽本線の庭坂駅、笹木野駅の乗車人員のデータが載っていません。その理由についてお伺いします。

◎都市政策部長(佐藤祐一) 議長、都市政策部長。

○議長(粕谷悦功) 都市政策部長。

◎都市政策部長(佐藤祐一) お答えいたします。
福島市公共交通活性化基本計画におきます市内鉄道各線の乗車人員等に関する資料につきましては、鉄道各社の公表資料等を引用いたしまして作成したものでございますが、JR奥羽本線の庭坂駅と笹木野駅につきましては、駅員配置のない無人駅でございますので、JR東日本では乗車人員を把握していないことから、当計画の資料として掲載できなかったものでございます。

◆7番(二階堂武文) 議長、7番。

○議長(粕谷悦功) 7番。

◆7番(二階堂武文) ただいまの答弁に対して質問いたします。
現在進んでいる庭坂駅、笹木野駅周辺の宅地開発等を考え、福島市全体のバランスのとれた政策立案のためにもJR奥羽本線の庭坂駅、笹木野駅の年に一、二回の乗降客調査とデータの蓄積は必要だと思いますが、いかがなものか、お伺いします。

◎都市政策部長(佐藤祐一) 議長、都市政策部長。

○議長(粕谷悦功) 都市政策部長。

◎都市政策部長(佐藤祐一) お答えいたします。
議員ご指摘のとおり庭坂駅と笹木野駅周辺のまちづくりとか、それから公共交通の利用促進を考えますときに、この2つの駅の乗車人員とデータを蓄積して施策に活用するということは大変必要である、重要であると認識しておりますので、今後鉄道の利用促進を検討する中で、JR東日本に対して乗降客調査の実施要請を行う等調査について整理してまいりたいと考えておりますので、ご了承願います。

◆7番(二階堂武文) 議長、7番。

○議長(粕谷悦功) 7番。

◆7番(二階堂武文) これは要望です。
過日、駅から歩いて数分のところにある果樹農家の方と将来の地域の話をいたしました。住宅に囲まれた中に広い果樹園を営んでいる方です。後継者問題等を考えると、もし市のお役に立てるとしたら、今回の被災者のために、線量が比較的低くて交通の便がいい、この土地を使っていただき、災害公営住宅の一部に充てていただくのはいかがなものでしょうかと提案をいただきました。同様の話は、駅周辺の幾つかの農家の方からも出ました。ありがたくもあり、地域にとっても、さまざまなインフラの整備、商店街等にプラス効果がある話と考えました。
次の質問に移ります。水利組合の抱える課題と支援の方向性についてです。7月に吾妻地区自治振興協議会において松川堰の整備がテーマになりました。後日、水利組合長さんに案内していただき、数百メートルの林のやぶの中をくぐり抜け、クモの巣だらけになりながら現場を確認してまいりました。組合長さんの言葉をかりれば、水路は素掘り、水門は旧式、かつ老朽化している状態にあり、さらに管理道路は草木が生い茂り、人が歩くのもままならない状態にあり、堰管理が過重な作業になっております。現在、大雨等緊急時の場合は、水門へは他人の農地を通行して作業を行っておりますが、今後組合員の高齢化等により、水門操作が間に合わないことが懸念されます。つきましては、当地区の水田農業振興のみならず、突発的な豪雨等による下流部の住宅地への浸水対策のためにも堰の維持管理は重要でありますので、堰管理作業の効率化、安全確保等の観点から整理の必要性を述べられました。
質問に移ります。農業用水路管理における市と水利組合の役割分担についてお伺いいたします。

◎農政部長(若月勉) 議長、農政部長。

○議長(粕谷悦功) 農政部長。

◎農政部長(若月勉) お答えいたします。
農業用水路の管理につきましては、取水量の調整などを行う通水管理、また法面の草刈り、土砂上げ、軽微な補修等の維持管理については、土地改良区や水利組合などが行い、工事等が伴う修繕、改良については市が行っております。

◆7番(二階堂武文) 議長、7番。

○議長(粕谷悦功) 7番。

◆7番(二階堂武文) 次に、時代の変化に伴い、農業用水路の利用の多面化をどうとらえているか、見解をお伺いいたします。

◎農政部長(若月勉) 議長、農政部長。

○議長(粕谷悦功) 農政部長。

◎農政部長(若月勉) お答えいたします。
農業用水としての利用のみならず、防火用水、庭への散水などの生活用水としての役割、また都市化の進展した集落の排水路としての機能など多面的な役割を果たしているものと認識しております。

◆7番(二階堂武文) 議長、7番。

○議長(粕谷悦功) 7番。

◆7番(二階堂武文) これは要望です。
手元に平成16年度農業農村整備事業の効率的実施にかかわる検討会の基幹的な農業水利施設の管理体制支援報告書概要があります。都市化、混住化の進展、組合員の減少や高齢化により、その管理体制が揺らぎつつあり、今後その安定的な取り組みが困難になるおそれがあることを指摘しております。今回の松川堰組合長さんのお話は、全国的な傾向を指摘していただいたものとも言えます。別の水利組合長さんから伺った話ですが、夜、警報が出たということで、市役所から水門を閉めてほしい旨の電話があった。組合長さんは、こんな夜、危険なので、山の中には行っていられないと。明朝明るくなってからにしてほしいとのやりとりがあったこともあるといいます。その間に下流域の住宅地で万が一水があふれたりしたら大変なことになってしまいます。
相互の理解を深め、協働のまちづくりを推進して、安心安全を確実なものにしていくために、今、市内の水利組合が抱える共通課題を探り、解決していくことが必要です。松川堰水利組合長さんがおっしゃっていた、市と悩みを持つ水利組合さんが集まり、市の農業用水、水を守るための話し合いの場をつくってほしいという声を何らかの形で、ぜひ検討してほしいと思います。そして、相互の信頼関係をさらに強めていってほしいと思います。
次の質問に移ります。このような現状を踏まえた上で、水利組合への支援のあり方について見解をお伺いいたします。

◎農政部長(若月勉) 議長、農政部長。

○議長(粕谷悦功) 農政部長。

◎農政部長(若月勉) お答えいたします。
農業水利施設の維持管理は、市街化の進展によるかんがい農地面積の減少による水利組合員の減少、高齢化等により今後厳しさが増すものと考えております。このため、若手農業者の参画の促進、また農業水利施設の多面的な機能を踏まえ、非農家の参画を含む地域全体で支える仕組みづくりの観点から支援のあり方を検討してまいる考えであります。

◆7番(二階堂武文) 議長、7番。

○議長(粕谷悦功) 7番。

◆7番(二階堂武文) ぜひよろしくお願いいたします。
次の質問に移ります。大項目5です。排水施設のない地域の汚水処理対策についてお伺いします。福島県運転免許センター東側の町庭坂大原地区から市道鳥川─大笹生線までの笹木野原にかけての区域は、松川扇状地のため、川がなく、道路も狭いため、側溝等の排水施設がないエリアがあります。明治20年、今から百二十六、七年ほど前になりますが、当時、鴫原佐蔵氏は、日光から笹木野原の開墾地に梨の苗を移植し、苦労の末に、阿部紀右衛門氏や守谷盛一氏らの協力もあって、不毛の笹木野原一帯が梨園にかわりました。開墾当時から多くの家庭の生活排水は畑や庭への自然浸透により処理している状況です。この件は、今回の地域の自治振興協議会で説明がありましたし、平成22年9月定例会で同僚議員が質問され、当時の大槻下水道部長が答弁をされております。
そこで、質問いたします。町庭坂の大原から笹木野原にかけての扇状地にある約50戸の生活排水の自然浸透による処理について実態の把握をしているのか、お伺いいたします。

◎下水道部長(高橋通夫) 議長、下水道部長。

○議長(粕谷悦功) 下水道部長。

◎下水道部長(高橋通夫) お答えいたします。
町庭坂と笹木野の一部地域におきましては、放流先水路がないために地下浸透式により生活排水の処理をされている世帯が数多くあることにつきましては十分認識いたしております。
なお、浸透ますの個別処理状態等につきましては、現時点において把握し切れておりませんが、浸透ますつきの合併処理浄化槽を設置している世帯や簡易的な浸透ますのみを利用している世帯などが混在している状況については把握をしております。

◆7番(二階堂武文) 議長、7番。

○議長(粕谷悦功) 7番。

◆7番(二階堂武文) 8月下旬、町内の役員の方に現地を案内していただき、3軒のご家庭の浸透ますを見させていただきました。さまざまなこの間の苦労話を伺いました。昔と異なり、水の使用量がふえていることや、土質が砂れきのため、排水管のフィルターが目詰まりを起こし、排水が十分にできない住宅もあり、大雨が降ると冠水する箇所もあるといいます。太田さんというひとり暮らしのおばあさんは、重いコンクリートのふたを上げての週1回の網の掃除ができず、隣組の方に手助けをしていただいております。
汚水処理においては、このエリアの住民の方は、周辺地域で進んでいる公共下水道事業計画から取り残されて先行きの見えない中におります。多くの方が百二十六、七年前の汚水処理スタイルから抜け出せないまま、行政の差し伸べる手を待ち続けております。今かかわっていただいている下水道部、道路建設課、支所の担当の皆様の力と知恵と使命感を結集して、この地区の皆様の、この間続いてきた汚水処理スタイルに終止符を打っていただきたいと切に願うものです。
そこで、質問です。今後の解決の方向性についてお伺いいたします。

◎下水道部長(高橋通夫) 議長、下水道部長。

○議長(粕谷悦功) 下水道部長。

◎下水道部長(高橋通夫) お答えいたします。
ご質問の地区につきましては、汚水処理につきまして、合併処理浄化槽区域に位置づけられておりますことから、合併処理浄化槽の設置と適正な浸透ますの維持管理をお願いしているところであります。
しかしながら、合併処理浄化槽区域で放流水路のない地域におきましては、衛生面の問題、雨水処理の問題等の課題があることは認識しております。
これらの解決には、道路側溝などの排水施設を整備することが有効と思われますが、放流先の確保や地形の起伏に対応した施設の検討など、さまざまな課題がありますことから、雨水排水も含めた生活排水処理対策について、関係部署間での協議、検討を行ってまいります。

◆7番(二階堂武文) 議長、7番。

○議長(粕谷悦功) 7番。

◆7番(二階堂武文) ありがとうございます。本当に特有の扇状地で、起伏に富んだ地形という特殊事情もあります。まずは調査だけでも、あの地域の方に直接話を聞くなりして、市の行政の方でもきちっと状況を受けとめていらっしゃると。時間は、これからかかるにしても、そこは地域の方とうまくかみ合うようになれば、皆さんも合併処理浄化槽の問題について、一緒になって考えていただけるようになっていくのかなと思いますので、ひとつよろしくお願いいたします。
続きまして、大項目の6番目です。有害鳥獣、特にイノシシの被害拡大についてお伺いします。イノシシがいなかった庭坂地区に、この夏、初めてイノシシにより稲が倒されるという被害が発生いたしました。農業委員の方からの電話で現場に向かいましたが、山からおりてきて、土手でミミズを捕食したような跡と2カ所の田んぼの稲が倒されていました。話では、倒された稲はコンバインで刈り取ることはできそうだが、精米してもきついにおいがして食べることはできないということでした。ここまで育ててきての被害は、生産者にはショックが大きいのは言うまでもありません。一方、この周辺の果樹園では、今までニホンザルによる被害が多く発生しているところでもあります。
そこで、質問です。平成19年3月策定の福島県ニホンザル保護管理計画に基づく福島市ニホンザル保護管理事業実施計画、こちらが平成19年7月、4カ月後につくられましたが、スタートしてから被害状況はどう改善されているか、お伺いいたします。

◎農政部長(若月勉) 議長、農政部長。

○議長(粕谷悦功) 農政部長。

◎農政部長(若月勉) お答えいたします。
ニホンザルの被害状況は、平成18年の被害面積は202.5ヘクタール、被害額は8,257万円でありました。平成19年は、同年7月に福島市ニホンザル保護管理事業実施計画を策定し、個体数調整等の被害防止対策を強化したことにより、被害面積は122.2ヘクタール、被害額は2,704万円となり、前年比で被害面積は39.7%の減、被害額は67.3%の減となりました。
その後、毎年被害状況は改善傾向で推移し、平成23年は被害面積は29.5ヘクタール、被害額は799万円となり、平成18年との比較で、被害面積は85.4%の減、被害額は90.3%の減となっております。

◆7番(二階堂武文) 議長、7番。

○議長(粕谷悦功) 7番。

◆7番(二階堂武文) 次の質問に移ります。
原発事故の影響もあり、イノシシの被害拡大を踏まえて、福島県イノシシ保護管理計画、平成22年10月につくられましたが、に基づく仮称ですが、福島市イノシシ保護管理実施計画策定に向けての市当局の見解をお伺いいたします。

◎農政部長(若月勉) 議長、農政部長。

○議長(粕谷悦功) 農政部長。

◎農政部長(若月勉) お答えいたします。
イノシシによる農業等に係る被害防止対策といたしましては、これまで福島市鳥獣被害防止計画に基づき捕獲専門員の配置や防護柵設置の推進等を行ってきたところであります。また、今般、原子力発電所事故の影響による狩猟者の減少などから、イノシシの捕獲活動に対して助成措置を講ずることとしたものであります。個体数調整等の対策を含む保護管理事業実施計画の策定につきましては、今般の助成措置の成果等を見きわめながら調査、検討してまいります。

◆7番(二階堂武文) 議長、7番。

○議長(粕谷悦功) 7番。

◆7番(二階堂武文) ニホンザルの場合、福島市のほうで事業実施計画が策定されてから、本当に効果的に被害が減少してきたという例があるわけなものですから、被害を与えるイノシシについても計画的な捕獲という方向で実施計画を立てられて、被害を減少させていっていただければと改めて思います。
以上で私の質問を終わります。どうもありがとうございました。

○議長(粕谷悦功) 以上で、二階堂武文議員の質問を終わります。

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