2012年6月から沖縄県商工連合会会長を務め、現在は沖縄県知事の政策参与の照屋義実氏(大19回卒)が、今回、母校の福島大学での公開講義にゲスト・スピーカーとして登場。テーマは、「戦後71年・沖縄が抱える課題と向き合って ~一産業人の立場から~ 」で、同窓会の参加呼びかけもいただき、10月6日に福大L棟4番教室で聴講してきました。
今回の照屋氏の講義は、福島大学経済学部の信陵同窓会が橋渡しをし、「政治経済学入門」の授業でのゲスト・スピーカーを務めることになりました。卒業生で作る福島信陵会の事務局の呼びかけで、現役学生に混じりOBも多数聴講しました。
「~♪今日の世紀に生きる喜びに、憎しみも忘れ 悩みも突き抜け ~ われらは人間 われらは学生 愛と真理に 強く生きよう~♪」
大学に入った時、愛唱歌「学生歌」に感動したと語る照屋氏の姿を、今の氏の生きざまと重ね合わせた時、聴講した学生のみなさんにはどのように映ったのか聞きたい気がしました。
最後に、照屋氏が福大を卒業したこの1971年の11月には、、図らずも東京電力福島原発1号機が稼働しています。照屋氏はスタートが重なった(国策としての米軍基地問題を抱える)沖縄と、(国策としての原発の事故からの復興を目指す)福島の懸け橋になれたらと希望を述べられました。
思考に刺さった小骨のごとく、約90分間の聴講で投げかけられた照屋氏のみならず沖縄県民が抱いている疑問、「帰るべき祖国は今の日本だったのか?」が、気になっています。確かに、戦後に抱いた理想から(私は生まれていませんでしたが…)、時間と共にどんどん遠ざかっていく日本の在り様をどう捉え直すべきか、点検を迫られている気がしました。そして、戦後71年の平和さえもが、いかに多くの犠牲の上に成り立ってきたかを、考える機会をいただきました。